ユキエがいないのでサッチがご飯を作りに来た。
毎度毎度ありがたいが別にひとりでも作れる。 というかたまにはひとりになりたいときもある。 しかしまぁサッチのキッチンに立つ姿は艶めかしいな。 今や誰か妊娠したとなっては疑われるボクの目の前でお尻をプリプリさせながらご飯を作るなんてどうかしてるよ まったく。 「はいできたよ~。手洗った?」 イイ女だなまったく。 サラダ、おひたし、煮物、漬物、焼き魚に刺身まで。 バランスハンパない。 焼き魚を食べようとしたら身をほぐしてくれる。 「そこまでやらなくていいから・・・」 「前から思ってたけど、魚の食べ方ヘタだよ」 そうボクは魚の食べ方がヘタだ。 最終的には身を残さず骨だけにまですることはできる訳だけれども、プロセスがね。 ユキエやマイメン達にも厳しく言われている。 これには理由がある。 子供のとき、ウチは貧乏で魚まるごと1匹なんて食卓に出てきたことがない。 1匹で食べたことがあるのはハタハタだけだ。 あれは小魚だ。 サンマなんて三等分した物しか食べたことない。 いつも尻尾の方を与えられ、チョビチョビ食べていたせいだ。 魚1匹まるまるなんて大人になって初めて食べたんだ。 これをサッチに話したら、 泣かれた。 今年も相変わらず女を泣かすのが上手いなオレは。
by WASH2011
| 2017-01-17 00:24
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