39歳になった彼女は乾杯した後、深い溜息をついて言う。
「はぁ・・・マジで焦ってる・・・」 去年までは 「彼氏を作らないんじゃなくて、今は仕事が楽しいし、誰かを好きなってるヒマはない」 なんて言ってたが、 「さっちゃんが出産したし、美鈴ちゃんも美雪ちゃんもだし、菜月さんも控えてるし、かなり焦ってきた」 と。 「でも男のことで悩むなんてアホらしいし、友達が結婚したのとか見るとアナタのゴールはそこなんだねぇなんて笑っちゃうんだよね」 邪推。 「なんで彼氏できないかな?」 「なんでだろうね? 後ろ姿は抜群なのにね」 「殺すぞハゲ」 ホメたのに殺害予告・・・。 「パーティーよく出てもらってるし、そこでないのか?」 「二言目にはLINE交換しようって言う男ばっかりでウンザリするよ」 「・・・・・・」 「近づいてくる男はそんな男ばっかだし、ふつうにまともな男は近づいてこないし、外見で判断されちゃうんだよ。美人て損よね。ハンデだよね」 原因はソレだソレ。 「自分で言うな・・・」 「アタシが変わればいい訳?」 「別にそのままでいいだろ。いい女なんてだいたい怪しいもんだよ」 「わ!! 良いこと言う〜。抱く?」 「・・・・・・」 彼女を自宅まで送ると御両親が玄関前で待っていた。 そういえば去年はお母さんが待っていた。 良い家族だなって思った記憶がある。 「いつも娘がお世話になっております」 「いえいえこちらこそお世話になっております」 「良ければ上がってお茶でもいかがですか?」 「もう遅いですからご迷惑になりますのでこれで失礼させていただきます」 そう言って後にし、帰ると彼女からメッセージが 『去年に社長がお母さんに「誰かいい人に貰って欲しい」って言われたときに「大丈夫ですよ。見つからなければ僕が貰いますから」って言ったのを本気にしてる。お父さんも』 マジですか・・・? まぁ・・・後ろ姿は抜群なんだけどな・・・。
by WASH2011
| 2018-07-04 22:41
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